20代のうちに「やっておくべきこと」の嘘。




よく大人たちは「若いうちにたくさん遊んでおけ」「モテるうちにたくさん恋愛をしろ」「若いうちにこそ勉強しておくことも大切」などという言葉を言う。

20代の若かりし頃は過ぎ去り、それなりに歳を重ねて大人になった人たちは、あたかも「若いこと」が人生の特権であり、「若くなければできないことがある」と本気で考えているようだ。

 

たしかに、人生の中には子どもの頃にしかできないこともいくつか存在するが、個人的には人生で20代のうちにしかできないことというのは、ほとんどないのではないかと思っている。

考えることを放棄し、自分の人生に思考停止してしまった人たちは「子ども」と「若い」という言葉の違いを認識できず、やりたいことができない理由を「若くないから」「もう歳だから」などと、まるで運命によって自分の人生が決まっているかのように話す。

 

ここでは大人たちがよく語る、「20代のうちにやっておくべきことの嘘」について個人的な意見を述べていく。



20代のうちにやっておくべきこととは?

まず前提として、私は20代のうちにやっておくべきことなんてほとんどないと思っている。

たとえば、私の知り合いには「結婚は20代のうちにしておくべき」と言っている人がいる。あたかも結婚は20代のうちにしかできないものであるかのように考えているのだ。

 

しかし、それは一体どういう基準で考えているのだろうか?

多くの人たちは、親の認識、世間の一般論、メディアの情報、ネットの記事、J-POPの歌詞など、私たちは自分でも気づかないうちに「常識」「世論」というものに洗脳されている。

 

だが冷静に考えてみると、結婚が「20代」でなければならない理由はどこにあるのだろうか?そしてさらに、「結婚」をあたかも人生の義務かのように思っているのはなぜなのか?

「20代のうちに」も「結婚しなければならない」も、結局は世間の意見に過ぎず、自分が望んでいないのであれば結婚などする必要はない。

 

自分が結婚を望んでいる場合でも、本当に「結婚したい」と思っているのであれば年齢などさほど重要な問題でもないだろう。問題なのは「若いときのほうが有利」だと考えている、人生に対する視野の狭さのほうではないだろうか。

20代のうちにやっておくべきこととして世間で言われていることの多くは、実は20代でなければならない理由などどこにもなく、根拠のない世論や世間体に惑わされて「20代のうちにやっておかなければならない」と思い込まされているだけなのである。

 

20代だから有利なわけではない

人間は矛盾に満ちている生き物であり、頭では「結婚したい」と思っていても、現実ではそれに適した適切な行動をとることは中々難しい。

結婚できない人や恋人がいない人は、「出会いがない」「いい人がいない」と言い訳し、まったくといっていいほど自分の行動の矛盾に気づいていなく、自分には一切非がないと思っている人が多いのだ。

 

その実態は、「出会いがない」のではなく「出会おうとしていない」だけであり、「いい人がいない」のではなく「いい人に好かれないだけ」なのである。

つまり、人生において若いことはさほど有利なわけではなく、いくら20代で若くても自分の行動について深く考えることができなければ、若さはまったくの無意味なのだ。

 

世間では20代で若いから有利で、若いことにこそ価値があると思い込む傾向が女性に特に多く見られるが、若い女性だから結婚に有利というわけでも、20代を過ぎたから結婚できないというわけでもない。

大切なのは年齢ではなく、自分の行動を目的に沿ってコントロールすることである。これは「20代にしかできないこと」などではない。

 

20代のうちにやっておくべきことはない

結婚の話はこれくらいにしておき、そもそもなぜ人は「20代のうちにやっておくべきことがある」と思い込んでしまうのだろうか。というのも、20代にやっておくべきことを考える人の根底には、将来への不安がある。

多くの人は歳を重ねるたびに「できること」がどんどん限られていくと本気で思い込んでおり、人生において若さこそが宝であり、老化はただの弱体化としてしか捉えていない。

 

そのため、20代のうちにできる限りたくさんのことをし、将来の自分の役に立つように不安を和らげているのだ。だが、それはすでに思考停止してしまった人の言い分であり、実は、人生は歳を重ねるたびにどんどん自由になっていくものである。

小学生や中学生の未成年だったころ、あなたは食べたいものを好きに食べ、行きたいところにすぐに行けただろうか。自分の行動を自分で好きに決めて、やることも住む場所も生き方もすべて自分で自由に決めることができただろうか。

 

人は歳を重ねるにつれて責任という荷物を肩に背負うことで、その代償として自由を手に入れる。「若いときにしか○○はできない」と言っている人は、責任をどこか遠くへ置きっ放しにし、ただ若さだけが人生の宝であり、20代を過ぎればできることが狭まっていくと思っている。

本来なら人は年齢と共に成長し、自らの考えや価値観といったものも年齢に応じて変わっていく。しかし、老化を弱体化としか捉えられない視野の狭い大人は、時と共に選択の自由が失われていくと勘違いしてしまうのだ。

 

大事なのは年齢とともに成長し変わり続けることであり、時間と共にさまざまなことを学び、経験を教訓とし、反省を糧にしていくことである。

20代のうちにやっておくべきことなど何もなく、将来への不安をなくすためにあれこれ手を出そうとしているのであれば、まずは人生を長期的な視点から見ることが必要だ。

 

何度もいうように、20代のうちにやっておくべきことなんてものは、結局のところ世間体やメディアによってそう思い込まされているだけなのである。



20代で抱く不安を解消する方法

さきほど、20代のうちにやっておくべきことを考えるのは、将来への不安が根底にあると述べた。

実際、将来への不安は誰にでもあるものだ。不安のない人間はおそらく存在しないし、どんな金持ちであっても、どんなに順調に仕事がうまくいっていても、ふとした瞬間に自分の人生の将来に対して不安が襲ってくる。

 

特に20代などの若い頃は自分の人生に迷ってしまう人も多く、そうした迷いから20代でやっておくべきことを考える人も多いだろう。しかし、大事なのは20代のうちにやっておくべきことを探すのではなく、根本的な原因である不安を解消することである。

不安を一切なくすことは不可能だが、自分の行動次第である程度和らげることは可能だ。それは、20代でやっておくべきことを探すよりも人生にとって有益となるだろう。

 

ここからは、20代で抱く不安を解消する方法についていくつか紹介していく。

 

とにかく目の前の仕事に全力を費やす

第一として、20代でやっておくべきことを探す人は「今」この瞬間を大切にしていない人が多い。

「今を生きろ」という言葉は使い古されたよく聞く言葉ではあるが、そもそも不安などのネガティブな感情が沸いてくるのは、今というこの瞬間に集中していないからである。

 

そのため、不安を解消する方法としては、まずはとにかく目の前の仕事に全力を費やすのが効果的だ。

10代の人であれば学校の勉強や友達と遊ぶ時間、部活やバイトといったことに全力を費やす。不安の感情が襲ってくるのは、大体やることがないときか退屈で退屈で仕方がないときだ。

 

20代の頃に抱く不安を解消するには、何かに没頭するのがベストであり、没頭するのにもっとも効果的なのが目の前の仕事である。

仕事自体が退屈で頑張れないという人は、仕事が退屈なのではなく、自分が退屈なやつだから仕事も退屈に感じることを覚えておこう。目の前の仕事に集中できない人は、20代でやっておくべきことを探しても結局は徒労に終わるのがオチである。

 

ひたすら自己投資をおこなう

20代でやっておくべきことについて考える人は、周りの人たちよりも少しばかり意識が高い傾向にある。

最近は意識高いとバカにされることも多いが、意識が高いことはなにも悪いことではなく、そもそも意識が高いことをバカにしてくる人たちの意識が低すぎるだけの話なので、まったく気にする必要はない。

 

だが、意識だけが高くても空回りしていれば意味がない。思い出してみよう。20代でやっておくべきことを探すのは「不安」の感情が源泉になっているのだ。

さきほどは、不安を解消するためには目の前の仕事に没頭するのが効果的だと述べたが、それ以外にもひたすら自己投資をおこなうのもおすすめである。

 

もちろん、自己投資は20代のうちにしかできないことなどではないし、30代でも40代でも、50代になっても自己投資は続けるのがベストだ。

20代が抱く不安の多くは将来や人生に対しての不安がほとんどなので、ひたすら自己投資をおこない知識を身につけることで、人生に対して冷静に向き合うことができ、必要以上に不安を抱くこともなくなっていく。

 

自己投資としておすすめの方法としては、個人的には読書が最高の投資法だと感じており、とりあえず不安を解消したい人はたくさん本を読んでみるのがいいだろう。

特に古典は深い知識がたくさん身につくので、くだらない自己啓発本やビジネス本よりも古典的な名著を読むようにしてみよう。

 

経験と人間関係に時間を使う

人生は基本的に、自分自身の経験と人間関係によって形成されている。

誰しもその人唯一の経験を持ち、その人にしかない人間関係を構築しながら生きている。

 

今抱いている不安を解消したいのであれば、そうした人生での経験と人間関係に時間を使うのもいいだろう。

これも一つの自己投資法だといえるだろうが、実際、経験と人間関係は多ければ多いほど不安といったネガティブな感情を吹き飛ばしてくれる。

 

人生経験が豊富な人はいつも落ち着いており、自分の人生を冷静に俯瞰することができる。一方、経験が少ない人は人生そのものがわからないことだらけなので、不安などのネガティブな感情を抱きやすい。

人が不安になるのは「わからないから」であり、経験と人間関係は人生をある程度ハッキリさせてくれるものなのである。

 

歳を重ねると経験や人間関係に時間を使うことを躊躇いがちになるが、不安を解消するには行動するしかない。そしてその行動は意味のあるものでなければならない。

経験と人間関係はそう簡単には消えない人生の資産であり、不安といったネガティブな感情に立ち向かうための大きな力となってくれるだろう。

 

【まとめ】20代でやっておくべきことに惑わされない

ここでは20代でやっておくべきことの噓について、個人的な観点からまとめてきた。

よく世間では「20代の若いうちに」「今しかできないことをやれ」といった言葉を聞くが、冷静に考えてみるとその多くは大人になってからでもできるものである。というよりも、大人になった後のほうが自由度が増し、よりたくさんのことができるようになっていくものだ。

 

20代でやっておくべきことを探し、将来のために備えをしておくのは正直あまり意味がない。時代は常に変わり続け、今求めていることが将来に通用するかどうかが不確定だからだ。

それなら、とにかく目の前のことに没頭し、知識で自分を武装し、経験と人間関係という一生ものの資産をつくるのがいいだろう。

 

20代でやっておくべきことの噓に惑わされず、若い人は自分の価値観に従って「今」を生きてみよう。

おしまい。








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